Archive for 6 月, 2008

Kleine Hamburger Straße にて

Daisaku on Jun 29th 2008

ベルリンでは、思いもかけない場所に思いもかけなかったものを見つけることが少なくない。
Mitte の北寄り、カフェやギャラリーが点在する Linien Straße から、斜めに交わる Kleine Hamburger Straße に入る。と、わずか数十メートル先で通りは途切れ、目の前にサッカーのグラウンドが現れた。
センターラインの先、テレビ塔のそびえる方角へと続いたはずの道を遮るように、街区の真中にピッチが青々と横たわるのは不思議な光景だ。何か大きな施設、あるいは爆撃の跡だろうかと考える私をよそに、少年たちはボールを追い続ける。
初夏の陽射しが降りそそぐ午後。ロスタイムの終了を告げるホイッスルを後に、また歩き始めた。

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朝の海岸で

Daisaku on Jun 14th 2008

海岸を楽しむのは、ちょっと寂しいくらいの季節がいい。勝手にそう思っているのだが、

案外そんな人は少なくないのかもしれない、とも思う。

カンヌに着いたのはその日の朝だった。3月のフレンチ・リヴィエラはまだ肌寒く、

海辺のレストランで注文したブイヤベースがやさしく体をあたためてくれて、ようやく
人ごこちがついたように記憶している。

紺碧の海も、真紅のカーペットもまだ遠い早春の朝。控えめに並べられたビーチチェアと

パラソルから少しだけ離れて、少年がひとり砂とたわむれていた。

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夜明け前

admin on Jun 8th 2008

その夜、空には満月が浮かんでいた。

成田空港を離陸したエール・フランス航空277便は、煌めく東京の夜空を横切り、強引な速度で西へと向かってゆく。日本列島の灯りが遠ざかり、高高度の夜空が漆黒の闇に包まれても、遥か彼方には月が明るく輝いていた。
前へ後ろへと時おり位置を変えながら、窓の外に浮かんでいた月が、機体の後方に去っていったのはいつの頃だったろう。ふと気づいて再び窓の外を見ると、空は青と紺の穏やかなグラデーションに染まっていた。円い月はやはり見えなかったが、ひとり翼端灯が端正な光を放ちながら、静かに小さく瞬いていた。
パリへ、そしてベルリンへ。期待と不安の狭間で落ち着かない心を鎮めるように、そっとシャッターを切る。夜と、夜明けを繋ぐような穏やかな青の世界はゆっくりとその色を変え、やがて暁の色へと染まっていった。

今日から、このブログを始めます。

それぞれの瞬間に、それぞれの思いをもって焼き付けられた写真を手がかりに、私の見たもの、感じたことをお伝えしたいと思っています。つたない文章ですが、コメントをいただければ嬉しいです。

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